保育園の義務化について

保育園を義務教育にすれば、現在の待機児童問題はすべて解決すると言っている人をちらほら見かけるようになった。出元もなんとなく分かったが、あまりにも不愉快なので書きたくない。どうせ実現しないことが分かっているから人をたきつけるのだろう。大変悪質な手口だ。

ちょっと考えればそれが嘘だということはすぐ分かる。小学生はオムツも取れているし、自分で席に着くこともできる。だから数十名を一人の先生が見ることができるのだ。だが、0歳児は違う。おなかがすけば泣くし、静かにしなさいといっても理解できない。とても数十人を一人で見ることはできないだろう。0歳児は泣かせておけばいいかもしれないが、子供はすぐに歩けるようになる。どんな危険があるか分からないが「触るな」とか「歩き回るな」とか言って聞かせることはできない。

もっとも、子供に綱をつけてつないで置くことはできるだろう。犬や猫みたいに扱うわけである。泣いても相手をしない。そのうち子供は泣いてもムダだということを悟るだろう。実現するのは、親が子育てに関与することを許されない社会だ。生活とポジションを維持するためには働かざるを得ない。だから子供を綱につないで、国や地方自治体に管理してもらうのだ。

最近「絆」というのは家畜をつないでおく綱のことであるという説が出回っている。両親は会社につなぎとめられ、子供を綱につないで運命を悟らせる。そういう社会を「絆社会」というのかもしれない。

どうして誰も「そんなのはおかしいのではないか」と異議を唱える人がいないのはなぜなのだろうか。

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