部屋の中にコバエが飛び始めた。あまりにもひどいので対策をしたのだが、無駄な出費もあった。結論からいうと繁殖しているところにナフタリンなどをおくのが良いようだ。
まず最初に思いついたのはコバエのトラップを買うことだった。スリム版とそうでないものが置いてある。パッケージを見るとなかなか魅力的な絵が表示してあるのだが実際には全く効果がなかった。
原因を考えたのだが、効果がなくても当然だなと思った。この製品の匂いを嗅ぐとツーンとした匂いがする。ジノテフランという成分らしいが、要するにお酢の香りである。Google検索するとネオニコチノイドが出てきた。ニコチノイドを人工的に生成したものらしいがミツバチがいなくなる原因になっていると書いてある。植物にふりかけるわけではないから関係ないのだがちょっと罪悪感も感じた。
とにかくショウジョウバエなどのコバエは酸っぱいものが発酵した匂いが好きらしい。腐敗しかけの果物などをエサにしているそうである。ところが、部屋の中にそれ以上魅力的なものがあるとここには寄ってきてくれないのだ。それがゴミ箱である。
詳細について書きたいのだがあまりにもグロテスクなのでゴミ箱については書かないことにする。だが、ここが巣になっているようである。
ショウジョウバエは幼虫で4日・蛹で6日くらいで繁殖するらしい。生ごみは一週間に一度捨てているのでこのサイクルだと繁殖までいかないはずなのだが実際には繁殖している。おそらく一週間に二回(つまり3日に一回程度)こまめに捨てているというくらいのサイクルだとここまでは増えないはずである。
ゴミ箱の蓋には隙間がありそこから成虫が入ってきているようだ。蓋といっても木の板を載せているだけなのだ。まずはダクトテープを使って蓋をしっかりゴミ箱の本体に固定した。不格好なので布で覆った。ここで問題が起きた。なぜか布に幼虫が集まってきてしまうのである。かなりショッキングな映像になった。
これはなんとかせねばならぬと思いつめいろいろ検索してみた。今回、これを記事にしようと思ったのはこの情報があまりないからなのだ。「幼虫(蛆虫)にはナフタリンが効果的である」という記述を見つけた。幼虫は飛べないのでコバエトラップ系が役に立たない。そこでナフタリンを買いに行った。一番安かったのがこれである。
普段はタンスに吊るすべきものをゴミ箱の蓋に両面テープで貼り付けた。1時間くらいでハエが飛ばなくなり幼虫も見えなくなった。最初からこれにしておけば500円近くするコバエトラップは買わなくても良かったわけである。ちょっと損をしたなと感じた。売り場にはナフタリン系の他にパラジクロロベンゼン系の防虫剤が売られている。昔馴染みの丸っこいアレである。こっちの方が安いのになあと思った。
結論だけを言うとナフタリンでもパラジクロロベンゼンでも良かったようだ。実際にはコバエナックスというパラジクロロベンゼン系の薬剤が売られている。生ごみのゴミ箱ように加工したものだがこちらはなぜかとても高価である。付加価値型の商品なのだろうと思った。
ということで情報をまとめる。
- ナマゴミのコバエ対策は生ごみをこまめに捨てるのが一番大切。
- それが難しいようであれば蓋付きのゴミ箱を使う。
- コバエトラップを買うならまずナフタリンやパラジクロロベンゼン系の薬剤を買った方がよいようだ。専用のものも出ているのだが安価なタンス用の製品でも構わない。
ここで、ナフタリンとパラジクロロベンゼンは何が違うのかということが気になった。まず、エステーによるとこの二つは混ぜて使ってはいけないらしい。この他にピレスロイドというものがあるそうだ。気をつけて見たことはなかったなと思った。
Wikipediaをみるとナフタリン(ナフタレン)には発がん性があるという記述がある。もともと石油を生成するときに副次的に生産されるものなのだそうだ。飲み込んだときの被害は深刻なようなのでお子さんのいる家庭は注意した方がよさそうだ。パラジクロロベンゼンにはそのような記述はないのだがやはり高濃度のものでは健康被害が出るそうだ。店頭に安価なはずのナフタリン系の薬剤があまり置かれていない理由がわかったように思えた。