気晴らしにウィンドーショッピングでもやろうということになりヤフオク!をみた。Core i3のiMacが売りに出ていた。1円とか1000円とかそれくらいの捨値で売られている。最新OSが入らなくなったので安くなってきたんだろうなあと思った。だが、それでもこういうのは10,000円くらいになっちゃうんだろうと考えた。「どうせ落札できないだろう」と5,000円で入札した。おそらく誰かが競り落とすだろうと思ったのだが誰も競り落とさなかったようで翌日落札されていたことを知った。ものによっては4000円くらいで落札されるものもあるようだ。
無駄遣いだ、と思った。
売る側の知識がないがゆえに使えるものが安く出回っている
実際に10年型落ちのMacはどれくらい使えるのかということを知りたい人は意外と多いのではないかと思う。結論を言うと普段使いどころかかなりの作業をこなすことができる。今回はYouTubeのアップロードまでできた。Garagebandとキーボードは持っているのでおそらく作曲くらいならできる。
現役で使える製品が格安で売られているのには理由がある。一つはユーザー側が「新しいMacでなければだめだ」と勝手に理解している点だ。さらに売る側もさしてMacには興味がない。動かないものは不良品だと思っているケースも多い。
ちなみに「?フォルダーMac」はOSをインストールすればいい。ただOSを準備するためにはなんらかのOSを持っていなければならない。今だったらOS10.7あたりが必要なのではないだろうか。これは外付けのSSD作って持っておくと便利だ。起動音がしないが起動したというものがあるがこれはOSで最終的に設定したボリュームを記録しているだけのことだ。こういうものがかなり出回っていて「知っている人は知っている」という状態になっている。
持病はグラフィックボードとLCDの黄変である。グラフィックボードは取り出してオーブンで焼くと修理できる場合があるらしい。高温でハンダがクラックするのだそうだ。だが分解が面倒なのでよっぽど好きな人でなければやらないほうがいいと思う。一方LCD黄変に関しては温度管理に問題があると言われている。オークションではよくこういう現象が出ているのでおそらく製品の欠陥なのだろう。だが、実際に使っていてもiMacの画面下黄変くらいであればそれほど気にはならないケースが多い。
落札したものはオークション上ではガラスが少し欠けていただけだった。おそらくどこかにぶつけてそうなったのだろう。だが実物を見て愕然とした。輸送中にガラスが割れてしまったらしく粉々になっていた。もしかしたら最初から割れていたのもを売りつけられた可能性もある。フロントガラスの除去に時間がかかりあとから欠片も落ちてくる。誰かに文句を言おうと思ったのだが誰に言っていいかわからない。とにかくジャンクなので「わかっていて買ったんでしょ」ということになってしまうのがヤフオクの恐ろしさである。とりあえず液晶を保護しつつガラスの除去は終わった。そっと画面をつけたらちゃんと表示された。内心ホッとした。
Core i3を使った最初のiMacは2010年に発売された。Core 2 Duoの後継だったのだろう。このCore i3を使ったiMacはすぐに作られなくなってしまったようだ。少し中途半端なスペックだったのかもしれない。現在のiMacはとても入門機と言えるものではなくなっている。21.5インチと27インチの二系統があり、21.5インチは入門機で27インチが中級機という仕様になっている。だいたい10万円代という価格帯なのではないだろうか。
ハードディスクは既に入っておりDVDドライブもまだ使えるようだった。この時代のスーパードライブはすぐにダメになる。さらにSDカードスロットもちゃんと生きている。
問題はメモリが2GBしかないという点だったのだがもう2GB足した。DDR3規格のSO-DIMの価格は中古ショップで580円だった。
最終的にHigh Sierraまであげられるので、それを入れることにした。High Sierraはもたつくという話があるのだが動作はキビキビしている。
メモリの数は気にしなくてもいい
初めての4つメモリスロットのMacである。1枚でも使えるし3枚でも使える。
2枚足して3枚で運用しようと思ったのだが中古メモリ屋のお兄ちゃんは「Macはメモリを複数枚刺さないと速度が落ちますよ」と言ってきた。理由は教えてくれなかったがとにかくそうだというのだ。
確かに昔はそうだったようだが、今はCPUの性能が上がったので普通の使い方では体感が変わるほどの変化はないのだそうだ。CPU側で制御してくれるのだそうである。
中古屋のお兄ちゃんはおそらく3枚売ろうとしたのだろうがとりあえず1枚だけ買ってきて取り付けた。とりあえず2つのメモリスロットが組みになっていると思うのだが、縦に2枚足すのか横に2枚足すのかがわからなかった。
この複数枚で協調して動く仕組みをシングルチャンネル・マルチチャンネルというそうだ。おそらく技術計算などをやる人にはクリティカルな知識なのだろうが素人にはあまり関係がない。
中途半端な知識で素人を振り回さないで欲しいと思う。
YouTube閲覧くらいならCore 2 Duoで十分、普段使いなら4GBもあれば満足
実際にYouTubeを閲覧するくらいではそれほど速度に差が出ることはないようだった。一般のユーザーが考える一番重そうな作業YouTube閲覧くらいだろう。その意味ではCore 2 Duoくらいの動作速度で十分対応できてしまう。
High SierraはNumbersやPagesが使えるのだがYouTubeを使いながら表計算するくらいのことは4GBでも余裕でできる。
iPad3はApple A5Xというプロセッサーが入っていてメモリは1GBしかない。シングルタスクだとこれくらいで十分なのだ。
Macbook Mid 2007とiMac Mid 2007を持っている。Core 2 Duoで2.4Ghzという処理速度だ。速度的にはこれで足りてしまう。実はMacはノンクリエーターが必要な領域を超えてしまっているといえる。
メモリも実はそれほど必要がない。Macを複数台持っていて仕事を振り分けると一台のマシンでやる作業は限られる。だからメモリをそれほど食わないのだ。iMac Mid 2010の場合、さすがに2GBではきつかった。YouTubeのボリュームを変えようとしてFinderに変えたところレインボーサークルがくるくると回り始めた。Chromeが結構メモリを食っているらしい。だがこれも4BGで大丈夫だった。Macの掲示板を見るとMacは最低8GBからとか16GBからなどと書かれているがおそらくそんなにはいらない。
おそらくGarage Bandのようにメモリの量=トラックの数というような作業をする場合にはメモリはクリティカルなんだろうと思う。iMac Mid 2007はメモリスロットが2つしかない。iMac Mid 2010は4本刺せるようになっている。メモリをたくさん積みたい人はこっちのほうが有利なのだろう。
さすがにムービーの書き出しには差が出た
さすがにムービーの編集などは時間がかかるのであろうと思いiMac Mid 2007とiMac Mid 2010で編集してみた。実は編集作業にそれほど時間の差はなかった。iMac Mid 2007にはSSDを入れているので読み込みはiMac Mid 2007のほうが早かったくらいだ。
差は書き出しに出た。4分くらいのムービーなのだがiMac Mid 2010は20分で終わるところが、iMac Mid 2007は30分かかった。1.5倍の時間がかかるのだがクロックの差は2.4Ghzと3.06Ghzなので計算が合わない。おそらくCore i3にはそれなりの仕組みがあるのだろうと思う。
トランジションを入れたりもっと長い15分くらいのミニムービーを作ると差はもっと広がるのだろうと思った。こうなるとCPUの速度は生産性に影響を与えるのだろう。
期せずしてMacが手に入ったので一つのMacでライブビュー確認しながら別のMacを撮影することもできるようになった。もちろん、そんなことをやるかどうかはわからないのだが現役機を買うと10万円以上するものが2万円以下で調達できる。不思議な世の中になったものだなあと思う。
これでYouTuberになれるぞ!と思ったのだが音楽のつけ方と文字の入れ方がよくわからないテザー冊絵のビデオには背景の雨音が入っている。また自分で声を入れたり登場するのもちょっと面倒である。どれも10年ほど前の機材だが機材的にはYouTubeが作れるようになったのでいろいろ試してみたい。