現状だけをみて悲観しないほうが良い

9月からダイエットを始めて4kgほど痩せた。だいたい1ヶ月で1kgというスローペースだ。ダイエットに成功したよということが言いたいわけではなく、現状をみて「どうせ無理だ」などと思わないほうがいいと思うということを書きたい。

ダイエットのきっかけは写真だった。久々に写真を撮影してみて「ああ、これはひどいなあ」と思ったからなのだ。10kg以上太ってしまい、鏡も見なかったし、毎日同じズボンをはいていた。なんで写真を撮影しようと思ったのかはよく思い出せないのだが「現状を確認」するのは大切なようだ。

とはいえ「やせられる」とは思っていなかったので、最初は太っても大丈夫な服装を探そうとしていた。ということで、一番太った時点で古着屋に行き280円で2枚のズボンを買った。だが、これは良くなかった。UniqloとH&Mなのだがペラペラのズボンは体型を悪く見せるのだ。余計悲しい思いをすることになった。

ということで、ズボンをいくつか買って、同時に毎日続けられることをやることにした。

  1. 「内臓脂肪を落とす」というお酢を飲む。最近では酢が入った飲料が売られている。
  2. 脂肪を燃焼するというお茶を飲む。苦目に煮出したお茶を一リットルほど飲んだ。お茶にはカテキンが含まれており、運動時の脂肪燃焼効率が少し上がると考えられているらしいのだが、当初は水分を取れば脂肪の排出が進むだろうとだけ信じていた。
  3. 毎日一時間以上歩く。歩くときに姿勢を改善すると運動効率が上がる(らしい)。
  4. 寝る前に数セット軽い運動をする。自重でできる腹筋、スクワット、腕立て伏せのみ。筋力アップというより姿勢改善の効果が大きいものと思われる。
  5. おやつをできるだけ控えてバナナに変えた。バナナにはカリウムがあり水分の排出が促進されるという。

一応体重計にも乗ったのだが、体重の減りはそれほどでもなかった。毎日が「誤差の範囲」である。体脂肪率に至っては今に至るまで変わっていない。変化は体感的なもので、ベルトの穴が1つだけ動き、胸周りがパツパツだったジャケットが入るようになり、ギリギリに設定していたジーパンにはシャツが入るようになった。

この途中から衣服を大量に処分したことを後悔するようになった。その反動でかなり洋服を買ったのだが、これもサイズが大きくなれば着られなくなってしまう。かなり無駄なことをしたことになる。現場を見てこれが未来永劫続くのだとは思わないほうがいい。と、同時に鏡に映っている自分をみて腹を立てるのもやめたほうがいい。それは時間の無駄になる。

体型は自己イメージを規定している。過去にとらわれて現象を見ないと改善もできない。現実と自己イメージを切り離すこともできるのだが、現状を変えることはできない。かといって一足飛びに改善を目指すとかなりがっかりすることになるだろう。

変化は起こりえるが、それは目に見えないかもしれない。かといって、それは何も変わらないということではないのだ。

と同時に、毎日お茶を飲んり歩いたりするのを「努力」というのも違うのかなあと思った。それは単に生活習慣を変えたわけで、目標に向かって努力をしているというわけではない。現場を見て生活習慣を変われば、当たり前のことだが、状況は変わるのである。

 

ドミノピザ炎上

メリークリスマス! ドミノピザが炎上したらしい。とはいえピザが燃えたわけではない。

ドミノピザは1枚買ってお持ち帰りするともう一枚が無料になるというキャンペーンをやっている。ずいぶん前からコマーシャルをやっていたので、うまく機能していたと思うのだが、これがクリスマスに重なった。普段からピザを食べる習慣のあるアメリカ人と違って、日本人にとってピザというのはお祭りの食べ物なので「クリスマスを特別なものにしよう」という人々が殺到したらしいのだ。システムがパンクして「どれだけ予約が入っているかわからない」という状況になった店舗が出たという。

本部の無責任体制が問題を大きくした

ドミノピザのカスタマーセンターに問い合わせたところ、今の時点では「どれくらいの店がこのような状況になったのかを公表するつもりも、何らかの謝罪をするつもりもない」ということだ。

ネット上では「キャンセルしてかえって来ればよいではないか」という声や「別の店にすればよい」という意見もある。ドミノピザは受け取らなかったピザについて料金は取らない(クレジットカードでも)と言っているのだが、これが周知されていたかはわからない。さらに、キャンセルはお店に連絡することになっている。だが、品物を作れないほど追い込まれており、システムがパンクし状況がわからなくなった店がキャンセル電話を受け入れられるはずもない。

本部は一切責任を取らずに店に責任を取らせるという仕組みになっており(キャンセルをお店に仕切らせるというのはそういうことだ)これが問題を大きくしたのだと言える。

しかし、よく考えてみれば注文を受けたのは店ではなく、本部が提供したシステムだ。店側から注文を断れる仕組みがないとすれば、責任の大部分は本部にあると言える。問題は警察が出動して周囲の駐車違反を取締まるというところまで大きくなっており、企業の社会的責任が問われるだろう。

注文を差配するのはシステムだがパニックボタンがない

実際に予約システムを触ってみた。システムは受取時間を自動的に裁くことにになっているので、やろうと思えばお断り(時間の提案)もできたはずだ。これがうまく機能しないのは例外処理が増えるに従ってテトリスのようにたまってゆくからだろう。こうしたオーバーヘッドは通常のオペレーションでは無視できるのだが、蓄積されると標準的なオペレーションでは捌けなくなる。それが積もって誰か他の人がバックアップに回るようになると無駄な時間が増えて、ついにはダウンしてしまうのだ。

つまりシステムダウンは線形的な予測ではなく、非線形的に起こる。ところがシステムはこれを線形的にしか予想しないので、ずれが生じたものと思われる。こうした非常時対応を機械で行うためには高度なAIが必要になるが、それよりもパニックボタンをつけた方が早い。

これがないというのはシステ設計の過ちと言える。

お客さんは馬鹿正直に待ち続けた

日本人が「お得」に弱くなっている様子は。決してピザが買えないほどお金がないわけではなく、なにか得なことがないと動かなくなっているのだろう。合理的に考えると、割高なピザを買っているだけ(1枚2500円のピザを買っているわけではなく配達員の給料を払っているだけ)なのだが、自分で動いてピザが安くなると考えただけでピザ屋さんに殺到してしまうのだ。

だが、日本人は一度「ピザの頭になったら何時間でも待ち続けた」ようだ。先に確かめたように品物を受け取らなければお金を払う必要はなかったのだが、電話番号やメールアドレスを取られているし、クレジットカード番号も収めたから支払を強要されるのではという頭があったのかもしれない。「並んでいたかが買えなかったから今日はピザはなし」で済む話なのだが、「ピザのお腹」になっていてほかのことが考えられなくなっていたのかもしれない。周りが騒がしくなり冷静な思考が奪われたとしたら、もはや集団思考状態だ。

企業は炎上しないと反省しない

今回の炎上案件はまとめ記事が作られたことで広がっているわけだが、もしかしたらほんの一部の地域で起こっただけなのかもしれない。しかしテレビ局が取り上げず、従ってドミノピザも謝罪会見などを開かないので、あたかも全てのドミノピザでオペレーションが滞ったかのような印象になっている。結局「炎上」によってしか企業は動かない。これが日本で炎上事件が頻発する原因になっているのだろう。

ドミノピザはソーシャルメディアに乗ることで宣伝を加速させようという戦略をとっているようだ。過去にはイケメン投票が炎上しキャンペーンを取り下げたことがあるそうだ。最近ではトナカイにデリバリーをさせテレビのパブリシティ効果を狙ったこともある。だが、クリスマスのドミノピザ炎上はそれ以上に広がってしまう。宣伝としては効果的だが、ブランドイメージにとっては明らかに逆効果だった。

ASKAさんと藪のなか

思いついちゃったので書くのだが、抗議がきたら取り下げようと思う。お茶から覚せい剤が出るルートは3つだ。本人、警察、お茶の業者である。

仮説1;ASKAさんはまだ覚せい剤を持っている。自分の著作の宣伝をしたかったので、お茶に覚せい剤を入れて提出し、おかしなことを言って逮捕された上で「あれはお茶だった」といった。トイレにはスポイドが常備されていた。全てASKAさんの事前の筋書き通り、科捜研はお茶と尿の区別はせず、覚せい剤だけに反応した。当然、計画通りなので覚せい剤は抜いておいた。マスコミはASKAさんの動向を伝えたので出版される本の名前やこれからの音楽活動の宣伝になった。一度誤認逮捕されてしまえば、逮捕されることはなくなる。

仮説2:警察はとにかく彼を挙げるつもりでいた。そのため証拠を捏造した。しかしASKAさんは事前にそのことがわかっており、お茶をコップに入れる動画かなんかを撮影し「ほら、証拠があるよ」と言った。警察は隠蔽しているわけだから当然再検査しようなどとは言い出さなかった。普段から警察がよくやる秘密の手口だったが証拠があっては仕方がない。警察の策謀は失敗に終わった。

仮説3:実はASKAさんがよく飲んでいるお茶は中毒性を出すために薬が混ぜてあった。中毒になるとリピートしてもらいやすくなるはずだからだ。だから、お茶には覚せい剤に似た成分が含まれていた。

安倍首相から国民のみなさんへの書かれなかった手紙

本日は、国民の、皆様に、お伝えしたいことが、あります。バブル崩壊後、いろんなことを、やってきました。最終的にはお金を印刷しまくって株価を上げるということまでやりましたが、全て失敗に終わりました。特に地方の状態は悲惨です。各地にリゾート施設を作りましたが、全て失敗に終わっています。生き残っているのはディズニーランドとユニバーサルスタジオだけです。それでも製造業を生き延びさせるためには、農業を犠牲にして地方を切り捨てるしかない。そこまでして嘘までついて推し進めたTPPもトランプに台無しにされてしまいました。しかし、相手はアメリカの次期大統領です。尻尾を振るしかないじゃありませんか。

そんな今理性に頼ることはできません。理性を吹き飛ばしてお金を使ってもらう必要があります。認知力が衰えた高齢者を騙すか、カジノで興奮してもらうしかないのです。

もちろん、そんな現実に日本人が耐えられるわけはありません。中国が伸びています。シンガポールも伸びています。そして背後には台湾もいます。早晩、日本人も自分たちの惨めさに気がつくでしょう。そんな惨めな私たちが頼れるものがあります。それが日本神話です。神話によると日本は世界で一番古い国です。もっともそれに対抗した韓国は自分たちの方が古いと言っていますが……

神話によって国の長さを測っている国は日本と韓国しかありません。でもそんなことはどうでもいいのです。私がそれを真実だといえば、それが「まさに」事実なのであります。紀元前660年が神武天皇の即位したとしただとはどこにも書かれていません。でも、そんなことはどうでもいいのです。

人権とか民主主義とかそんな面倒なことは忘れてしまいましょう。博打と神話に彩られた誇らしい国で、夢だけをみて生きて行きましょう。それがまさに未来思考なのであります。

Grammarly – 英語の宿題が楽になる?

ぼーっとYouTubeを見ていたらいきなり英語のコマーシャルが流れてきた。ちょっと見ていて「これはすごいぞ」と思った。Grammarlyというサービスで、単語の間違いや文法のエラーをチェックしてくれるのだ。

試しに一文書いてみた。英語は苦手な理由は2つある。冠詞が苦手でボキャブラリが貧弱なのだ。英語に文句を言っても仕方がないのだが、英語の冠詞には明確なルールがない。試しに書いた文章では、solutionは a solutionでなければならないのだという。

試しにThis has been a question for a long time. という文章を書いた。これをisに直しても文法が間違っているとは言われない。wasも大丈夫だった。時制もよくわからなくなる。だが本当にすごいのはここからで、isをダブルクリックすると言い換えを準備してくれる。アカデミック英語では必要ないのだが、クリエイティブライティングになるとボキャブラリが豊富だとポイントが高いとされる。この場合はremainなどが良いそうである。文脈も見ているんだなあと思った。疑問だったという代わりに、疑問として残っていると言えというのだ。

YouTubeのコマーシャルでは、履歴書の文法をチェックしたり、ボスにメールを送る前にチェックしてみようという提案になっている。つまり英語圏でも文法の間違いに悩んでいる人は大勢いるということになる。

だが、日本で英語を使う人は少ないので、学生の間で広まるんじゃないかと思う。英語の宿題やレポートをチェックすればボキャブラリが豊富で文法的な間違いがない文章が(本人がわかっているかどうかはともかく)書けてしまう。いわば機械を使ったカンニングだ。英語の先生が間違いを指摘されるようなことっもありそうだ。

GrammarlyはWebブラウザーでWebサービスとして使えるが、Chromeのプラグインとしても動作する。テキスト欄の英語もチェックしてくれるようである。アプリケーションもあるが手元の環境では動かなかった。

 

トランプ大統領は世界の終わりなのか

トランプ大統領が誕生したのを受けて、ロイターがベルリンの壁が崩壊してから27年後に資本主義社会が崩壊したと書いていた。選挙日とベルリンの壁が崩れた日が同じだったそうである。「それほどのことか」とは思わないのだが、否定することもできないので、今回も星占いに頼ってみた。

チャートを再掲載していいのかはわからないが、一応ロゴは貼っておく。日付を入れると自動でホロスコープを作ってくれるサービスがあるのだ。

なお、星占いは科学的には否定はされていないが、統計学的な優位性は全くと言っていいほど証明されていないそうである。つまり、あてにならないということになっている。あらかじめお断りしておく。くれぐれも大地震などを勝手に予知しないように。

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ドイツでナチス政権ができた頃のホロスコープ。それほど顕著なことが起こりそうな気はしない。だが、足の早い星が水瓶座にあることがわかるかもしれない。緑色のゾーンに星が多い気がするがこれは月があるせい。月は30日弱で一周する。
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ということで、こちらが国会が放火された時のもの。今回ポイントになるのが木星(乙女座にある)である。太陽と180度の角度を形成している。徹底的な破壊や死を示す冥王星(だが人間は感じ取ることができない)と太陽は120度を形成している。このハードアスペクトとソフトアスペクトの組み合わせがあることと、ある程度星が固まっていることがポイントになるようだ。
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日本がハワイで特攻攻撃を仕掛けた頃の図。時差があるはずなので月の位置は微妙だが、間もなく火の星座入りする。木星と太陽はまたもや180度を形成してはいる。冥王星と太陽は同じ火の星座にいる。攻撃を示す火星も火の星座にあり(これをグランドトラインなどという)一般的には吉兆とされる。だが、これで日本が破滅することになった。
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さて、誰でもパターン認識できますよね。木星と対峙するのは太陽ではないというところが、これまでのパターンと違っているところ。月が参加して水の星座でグランドトラインができている。これも吉兆のはずなのだが、組み合わせとしてはかなり破壊的な出来事だった。これがベルリンの壁の崩壊だ。これがきっかけになり、最終的にすべての東側陣営が崩壊した。
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こちらはソ連の崩壊。事実上崩壊してしまっており、顕著な破壊のパターンは見えない。実実情崩壊過程が進んでいて、最後の宣言だけだったということが言えるのかもしれない。
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意外とばらけているこの配置。だが、この日「世界の終わり」を感じた人が多かったかっもしれない。木星はまだ火星と対峙していない。水の星座にグランドトラインができている。一方で冥王星は土星と対峙。つまり、木星と火星は外れていることになり、それ以外の星座がソフト・ハードの組み合わせを作っていることになる。ニューヨークのビルに飛行機が突入し、のちの湾岸戦争に続く緊張が生まれた。

無理矢理に解釈すると、民主的に起こった動きはある程度の星のまとまりを必要とするが、少数人数で起こせることは、それほどのエネルギーを使わないのだと解釈することができる。もちろん、星占いにそれほどの力がないとすれば、それはすべて偶然の産物だ。
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さて、これだけが未来のチャート。トランプ大統領が当選した時のチャートも見てみたがそれほど顕著な形は見られなかったのである。現在の緊張は木星が天王星と対峙していることによる。天王星は改革とか最先端技術などを示すのだがこれが逆行していた。しかし年明けごろから順行に入る。木星は順行している。今回は取り上げなかったが「世界の終わり」では木星は逆行していることが多い。木星と冥王星が90度なので何か起こるとすれば今でなくこの頃である。だが、グランドトラインなどはないので、人々が大きく動くということはなさそうである。

ハードなアスペクトはどちらかといえば降着を意味するはずなので「これからどうなるのだろうか」みたいなことは起こりそうだが、それほど破壊的なことは起こらないのではないかと考えられる。

正直星占いが当たるとは思わないのだが、長期的な視野を得るのにはよいのではないかと思う。

勘のいい人は、オレンジのところに星が集まったらどうなるのだろうと考えるのではないか。ハードなアスペクトとソフトなアスペクトの組み合わせができる。この場合月が重要な働きをするので、日付単位で要注意日がわかることになる。

残念だが廃止せざるをえない日本レコード大賞

文春が、Exile系の事務所が一億円を支払ってレコード大賞を買っていたというニュースを伝えている。これを聞いた一部のファンが「三代目は実力でレコード大賞をとった」と抗議する騒ぎになった。このニュースを聞いてTBSは放送をやめるべきだなと思った。次に賞を取るアーティストはいくらで買ったのだろうと噂されることは間違いがないからだ。

レコード大賞が実力でないということはほとんど周知の事実になっている。配信数やCDの売り上げと全くリンクしていないからだ。売り上げにリンクした賞としてはゴールドディスク大賞というものがあるがあまり有名ではないかもしれない。他に音楽性を讃えるということが考えられるがスポーツ新聞社に音楽性が評価できるかは微妙なところだ。

レコード大賞が評価するのは「何が売れたか」ということだ。日本ではすなわちテレビに出たかということが売れたということなので、その指標として意味があるのだろう。

そもそもなぜ領収書の費目がプロモーション費用だったのだろう。LDHから委託されたプロダクションはいろいろな手を使って関係者に働きかけていたということになる。関係者に飲み食いさせても何ら違法性はない。プライベートな賞だからだ。これを営業活動と見なせばLDHの支払いも違法とはいえないし、請け負ったプロダクションも違法とは言えない。

そこでプロモーションの方法が問題になる。どうやらこのプロダクションは反社会勢力との関係が囁かれているようだ。スキャンダルを起こしたタレントを脅かしてプロダクション優位の版権契約を結ばせて復帰させたりしているということもあるということである。

マスコミがプロダクションのドンの名前を決して口に出さないのは、この人に暗い噂が多くあり関わると面倒だからである。ハリーポッターで言うところのボルデモートのようになっている。名前を口に出せない「あの人」扱いされているのだ。

問題なのはLDHではない。そもそも主観的に決まる賞なので、プロモーション費用が介在する余地があるからだ。いわゆるビジネスに箔をつけるための営業費用なわけで、どんな営業をしようとも発注したところは売れればいいことになる。マスコミ各社が加担している以上、このプロモーションが何だったかということは表沙汰にならないだろう。

だが、この一連の「プロモーション」が反社会勢力の資金源になっている可能性は残る。例えていえば、金融機関が反社会勢力を雇って高齢者を騙していた場合に、金融機関はどのような責任を負うかという話になるだろう。

このような可能性が排除できない以上、テレビ局としては利権の温床になっている賞を放置するのは得策ではないだろう。

さらに異常さは文学と比べてみるとよくわかる。芥川賞も純文学作家に箔をつけるというプロモーションのための賞だが、その選考結果はある程度公開されている。主観的なので出版社の買収合戦に発展する可能性もあるのだが、そんなことをしてしまえば文学そのものの価値が急落することは目に見えている。文学を愛しているからこそ苛烈な買収合戦には発展しないのだ。

裏返すと、芸能界は歌というものが持っている芸術性を尊重しようという気持ちはサラサラないことがわかる。ファンの気持ちはお金と露出でなんとでもなると考えていないようだ。

この件がまずいのは誰も騒がないことだろう。視聴率も13%と低く、番組自体が過去の歌謡界を回顧するような内容になっている。賞自体が忘れ去られており、今回の件で今後の受賞者は好奇の対象にしかならないだろう。

Addicted – ある中毒性の告白

始まりはほんの小さな不安だった。10年以上使っているパソコンをつくづくと見ていて、ああこれのどこが最初に壊れるのだろうかと思ったのだ。バックアップは取ってあったのでデータが消えることはないのだが、電源が壊れるか、ハードディスクが飛ぶか、それとも画面がダメになるかと不安になってしまった。

最初に漁ったのは近所の中古ショップだった。見つけたのはWindows XPの画面の小さいパソコンだった。YouTubeなどは問題なく見られるような速さになったのだが、これもChromeで「アップデートできません」と出るようになった。XPを実用で使うのは危険だという記事もよく目にする。

そこでヤフオクを物色し始めた。3000円ほどでMac MiniのG4を手に入れて持っているパソコンの環境を移した。しかしモニターを買わなかったので結局古いパソコンを主に使い続けることになった。さらに、ヤフオクでOS10.7という中途半端にしかアップデートできないノートパソコンを4000円ほどで手に入れた。これもChromeで「アップーデートできません」と出るようになったが、もとのパソコンに比べれば使える。

結局最終的に行き着いたのは今のところ最新のOSが入れられるデスクトップパソコンだった。モニター一体型だがモニターが壊れている。そのため2000円と格安で手に入れることができた。これに外付けのモニター(500円で買ってきた)を組み合わせて使うことにした。

ここで本来の目的は充足したのだが、あることに気がついた。いろいろやっているうちに「探して、手に入れる」ことに中毒していた。今でも何かを期待してヤフオクを覗いている。もう目的を達成したのに「探すこと」の中毒性から抜けられなくなってしまったのだ。

よく、議論を複雑にしないために本来の目的にフォーカスすべきだなどと書くわけだが、本来の目的に集中するのは意外と難しい。探索の中毒性は本来やるべきことがどうでもよくなるくらい強烈だ。「こうしたらこうなるのではないか」と考えるとやってみたくなる。パソコンのOSの入れ替えに夢中になりノートパソコンを一台ダメにした。本来OSを入れ替えるくらいでパソコンが吹き飛ぶことはないわけで、それほど入り込んでいたということになる。

最終目的のにフォーカスして最初から最新OSが使える機器を手に入れていれば、途中の無駄な出費はなかったはずだ。最終OSに行かなかったのは「どうせそんなものは手に入れられない」と思ったからなのだが、実際にはそんなことはなかった。実際の価格付けは性能とは関係なく値段によって決まっているようだ。100台ほどの落札価格を調べたのだが3000円近辺に山がある。需要と供給の理論では性能と価格の間に相関性があるはずなのだが、アフォーダブルプライスという概念もあるようだ。

中毒性がどこにあるのかはわからない。ちょっとした不安とちょっとしたリソースがドライブになっていることは確かだが、不安がなくても探索の中毒にはまっていたかもしれない。

無駄遣いしないためには、少々値段が張っても最終目的にかなうものを買った方がよい。妥協しても不安が解消されないので探索のループから抜けられないからだ。

こうした中毒性は探索だけではない。ネット上で「俺は正しい、あいつは間違っている」というトラブルを起こしている人を知っているのだが、対決などもそれ自体が中毒性を持ちやすい。人が目的を達成するためにモチベーションを維持する仕組みがいくつかあるのだが、それが暴走しているのだろうと思われる。これをやめるためにはどうしたらよいかと思うのだが、中長期的に考えてたり、長い文章を読んだりする状態にはないはずなので「収束するまで見守る」しか手がない。リソースを断つという方法もあるが、対決の場合「燃料」は逐次投下されるので、これもなかなか難しそうだ。

オークションは不確実に見えるのだが、中期的にデータを取ってみるとだいたいの相場がわかる。いっけん不確実に見えるが実は統計的に処理できる程度の<不確実性>にすぎない。ただし、データの整形には時間と手間がかかるのも確かだ。

一方、需要と供給を超えて「買わせたい」人は、少々難易度をあげた方がよいことになる。オークションや中古ショップに中毒性があるのは「わざわざ探さなければならず」「いつ手に入るかわからない」という不確実性があるからだろう。「いつでも買える」という状況ができてしまうと消費者は合理的になりプレミアムを支払ってでも何かを買いたいという意欲を失ってしまうのだ。

 

セブンイレブン – 問題を悪化させる構造

今回は、セブンイレブンで経験した個人的な問題から、組織がなぜ問題を解決できないかを考える。いろいろな要素があり整理ができないのだが、一週間程度経って思ったのは「持たれ合いになった集団では問題は悪化するのだなあ」ということだった。誰も最終的な責任を追わないという姿勢があるので、最終的には炎上させないと問題が解決しないのだ。

たいていの問題はローカルで燃えるだけなのだが、たまにネット全体を巻き込んだ炎上につながる。対応がなされるが、既に多くの人をうんざりさせている程度の解決策に過ぎないので「では燃やしてしまえ」ということになってしまうのだろう。

  • 非正規雇用を中心とした現場の知識不足とミス。
  • 忙しすぎる現場マネージャーの隠蔽。
  • 解決されない問題になれてしまって当事者意識を失ったカスタマーセンター。
  • 当然フィードバックが得られないので同じ失敗が繰り返される。問題を防ぐためのIT投資もされない。
  • 短い間にも伝言ゲームが起きている。

セブンイレブンで買い物をして91円をデビットカードで支払った。普段ならすぐにオンラインバンキングで買い物の記録がつくはずなのだが、今回はつかなかった。まあ、そういうこともあるだろうと考えて放置していた。

こちら側のミスは売り上げ伝票(レシート)を捨ててしまったことだった。買い物をした日付が曖昧になってしまった。

だが、しばらく待っても記録がつかなかった。この時点で「海外の場合には時間がかかることがある」が「追跡調査はできるのでご安心ください」となっていれば、問題にはしなかっただろうと思う。

サポートはないが、忙しい現場

そこで、15日にセブンイレブンジャパンに連絡をした。するとアルバイトらしいオペレータが「私どもでは分かりません」という。さらに店舗にも連絡してみたが「忙しいから記録は調べられない」という。漠然とした日付をもとにしてレジの記録をチェックする仕組みがないのだという。後になって分かったことだが、問題がおこるとわざわざレジに出かけていって伝票を手作業でチェックするしかないそうだ。

それでは困るので8月16日に銀行に連絡をした。どうやら「与信」はされたが、買い物の記録がつかなかったという。伝票の日付は8月11日だという。

「分からない」では困るのでセブンイレブンのカスタマーセンターで「上の人」を呼んでもらった。コールセンターのアルバイトの人はクレジットカードがどのような仕組みで決済されているのかを考えたことがないようだった。英語では「インクワイヤリー」と呼ぶのだが inquiry was made but not processed の意味(これを日本語に訳して言った)が分からないようだった。だが、アルバイトの人は自分から上司に電話を変わってくれとは言えない仕組みになっている。そこで、形式上客がクレームしてエスカレーションせざるをえなかったという形を作らなければならないのだ。

スキルによってエスカレーションする仕組みにはなっていないのだ。清水さんという担当者が出て来た。

隠蔽しようとする下部マネージメント

「上の人」が社員なのかコールセンターの従業員かは分からないのだが、とりあえず「inquiry (与信)」と「実際のプロセス」の違いは分かっているようだった。しかし、話を聞いているうちに、この人が「エラーがなく通常に処理された」という形を作りたがっているのがわかった。するとケースをクローズできるのだ。なかったことにして「91円をオゴる」という形にしてもよいような口ぶりだった。そこで「それでは問題は解決しない」旨を伝えた。清水さん的には「ケースがクローズできない」ということを意味する。コールセンターの目的は顧客に満足してもらうことでない。ケースをできるだけ早くクローズすることなのだ。

そもそもの問題はレジにありそうだと思った。何らかのオペレーションエラーがあったのだろう。建前上はお店は独立していることになっているので、調査するかしないかというのは店側の判断になるようだ。最終的にどのような処理をするのか(つまり客からの回収をしないのか)というのも店側の責任になるようだ。本部はリスク(つまり責任)を追わない仕組みになっているらしい。

ポイントになったのは、クレジットカードのインフラを誰が請け負っているかという点だった。「お店側は仕組みを理解して問題解決できますか」と聞いたら、清水さんは黙り込んでしまった。

レジはアルバイトなので当然間違いは起こりうる。店側は忙しすぎてイレギュラーケースついて判断したり、エラーを処理したりする余裕はないだろうと思った。店と本部をつなぐ経営相談員という人がいる。ネットでは「指導員たちの役割は店側を搾り取ったり無理に仕入れをさせる」ことだなどと書いてあるが、名目上は経営相談員だ。お店の人は「営業さん」と呼んでいるらしい。

IT投資が生産性向上に寄与しない

今回は、100円に満たない金額だが、こうした間違いは頻発しているのではないかと思われる。合わない勘定を普段どう処理しているのかということが気になった。もしかしたら、店長が補填するということが行われているのではないだろうか。

これを防ぐためには記録システムを作って、イレギュラーな処理にアラートを入れるようにすればよい。多分、コンビニは発注システムではシステムを作っているのではないかと思う。「品切れ・欠品」は本部の売り上げに影響を与えるからである。しかし、金銭的なインセンティブが働かないとIT投資をしないことになっているのだろう。

海外ATMカードの不正引き出しにも対応しきれていないらしいので、セブンイレブンはこの点では遅れているのだろうことが想像された。

お店で聞いたところ分かったことは2つある。現金の間違いはしょっちゅう起きていて、店長かバイトが補填しているそうだ。銀行のように1円まで探し出すということは行われていないらしい。シフトリーダーさんが前に努めていたスーパー(もしくはデパート)では500円を上限として、それ以上では従業員が補填していたということだ。

問題はなかったことになる

一日の終わりに問題が解決しなかったようで担当者から「今日はできなかった」「明日は私は休みである」という連絡が入った。休みならしょうがないなと思った。

だが、次の日に銀行口座をチェックすると、伝票が発行されていた。日付は8月15日になっていた。遅れて処理したのかもしれないし、ミスに気がついて何かをしたのかもしれない。もし、先日の買い物データが処理されていれば伝票の日付は8月11日になっているはずである。アメリカ西海岸時間の8月15日は日本時間の8月16日だなどとの疑問を持った。ただ、問題そのものは解決された。この時点で気は楽になった。

結局、報告はなかった

3日経っても連絡がなかったので、本部に問い合わせたところ「店が対応することになった」と言われた。16日中に連絡するということだったようだ。しかし、連絡はなかった。本部で責任を持って対応してほしいと依頼した。カスタマーサポートの担当清水氏は状況を把握していなかったらしく、店側に確認を入れたらしい。これは店に聞いてわかった。

思い立って店に行ってみたのだ。そこで、シフトリーダーと呼ばれるパートの人からいろいろな話を聞けた。

  • 店側はカードをスワイプしてレシートが出た時点で作業が完了するのでエラーは起りようがないようだ。お店側のオペレーションエラーを疑っていたがそれはなかったらしい。
  • 店側としては何も聞いていないという。
  • 人繰りがつかないので店長は夜通し勤務をしている。今頃は疲れて寝ており、連絡が取れない。

「店長さんは大変ですね」というと「コンビニはブラック企業ですよ」と笑っていた。

オーナーと連絡が取れたのだが「本部が責任を持って対応する」と言われたらしい。再びカスタマーサポートと話が食い違っている。そこでカスタマーサポートに連絡したところ、営業指導員が対応することになっているという。今朝と言っていることが違う。

伝言ゲーム

結局経営相談員のところにボールが飛んできたらしい。シフトリーダーは「顧客とのやり取りを聞いて報告しろ」と言われたというので、少しカッとなった。カスタマーセンターでは16日中に連絡しろと言っているのに、営業相談員が放置した上に「何があったかオレに報告しろ」と言っているように思えたからである。そこで「客が怒っているから今すぐ電話を寄越せと言ってくれ」とお願いした。

実際には営業指導員飯塚氏の言い分は異なっていた。経営相談員の飯塚氏は直接伝票を確認しなければならないが、今朝になってはじめて確認ができたというのである。で、あれば清水氏の「今日は休みだが責任を持って明後日には報告する」は何だったんだという話になってしまうという。その場で言い繕ったのだろう。

飯塚氏によると、11日に伝票は見つからなかったという。炭酸水とデビットカードだという情報は渡っているのだが、伝票を調べるためには全てのレコードを見て行かなければならないらしい。しかも、データはオーナーと社員(唯一店長だけ)しか分からないそうだ。あとは営業相談員がサポートすることができる。

面白いのは伝言ゲームが分かったことだっただった。飯塚氏は「11日には8時から9時に炭酸水が出た」と言ったらしいのだが、シフトリーダーさんは「11日の8時から9時のデータだけを調べた」と言ったのだ。つまり、短い間にも伝言ゲームが起きている。これが積み重なって状況が悪化していたらしい。飯塚氏は本部に対して「今朝やっと確認ができた」と言う報告をしたらしいが、サポートセンターはそれを記録に残していなかった。清水氏は「あとは店に丸投げ」と思っているので、忘れてしまっていた訳だ。

責任を取るのは誰なのか

経営相談員によると本来は客との折衝は店側の仕事なのだそうだ。しかし、お店側はクレジットカードシステムは理解していない。その上、店長は忙しすぎて昼間は寝ており、飯塚氏によるとオーナーも体調を崩しているのだそうだ。そこで結局、本部の人が出てきてやり取りを引き取り調査もせざるを得なくなったようだ。笑顔のコンビニ業界の裏にはこのような事情もあるのだなあと思った。

カスタマーサポートの清水氏によれば、カスタマーサポートには指導員を指導する権限はなく、プロジェクトをドライブするという部署でもないということだ。あくまでも「他人ごと」というスタンスなのである。それを会社の代表だと思っていると嫌な思いをするわけだ。話をしていて「ああ、この人は実際は死んでいるのだな」と思った。すでに処理しきれない問題を複数か買えているのだろう。

事故につながりそうだが……

こうした体制では小さな事故は無数に起りそうだが、直ちに大きな事故にはつながらないのだろう。ただ、一度重大な事件が起れば、それを防ぐのは難しいだろうなあと思う。たいていは、本部は状況を正しく把握しているのだから、現場を教育するという対策が取られるのだろうが、実際の現場は「本部は何も分かっていない」と感じるのではないだろうか。

問題の本質には搾取構造がある。本社はあらゆるリスクを店側に押し付けて安定した収入が得られるようにしている。だが、実際には店側にはリスクに対応するリソースは与えられていない。問題の解決能力もないし、意欲も余裕もない。黙っていてもお客さんが来るので、客を喜ばせようという気分もない。

だが、実際のブランドイメージは現場のオペレーションに依存している。これが破壊されてしまうと、リスクを現場に押し付けていた本部には解決手段がなくなるということになる。

結局問題は解決しなかった

飯塚さんがどこまで調べたかは分からないが(調べていない可能性もあるわけだが)買い物をした記録が見つからないと言っている。実際に買ったのがなかったことになっているのだ。セブンイレブンは誰が何を買ったかという記録を取っていないので、トラブルを避けるためにはクレジットカードのレシートを取っておくか、セブンイレブンを使わないに限るということになる。

「独島」という悲劇

韓国の国会議員が終戦記念日に竹島に上陸した。これを重大な挑発行為だと考える向きもあると思うのだが、今日は終戦記念日だ。すこし違った角度から見てみたい。

日本は民主的な過程で第二次世界大戦に突入した。少なくとも戦争が始まった時点では国民は軍部を支持していた。そしてかなりはっきりとした敗戦を迎えた。国力の差は明確で「うまく行けば勝てるかもしれない」というようなレベルの違いではなかった。日本人は自由意志で戦争に参加し、はっきり「負けたのだ」と考えることができた。

ところが韓国は自らの意思で戦争に参加したわけではなかった。中国はかろうじて戦勝国としての地位を与えられたが、朝鮮人はその列に加わることもできなかった。日本は半島を解放したが、米ソから自治能力がないと見なされ、戦後も植民地扱いを受けた。その後、外国を巻き込んだ内戦が始まり、国土が破壊された。つまり、8月15日は韓国人に何ももたらさなかったのである。

韓国は、列強と見なされないばかりか、主権があるとさえ思われなかった。つまり自由意志がなかったのだ。このことは、韓国人の自意識に大きな傷を残した。

その後も韓国は戦勝国のステータスを求め続け「対馬が欲しい」などと主張して戦勝国側に無視されている。南千島はソ連にとってトロフィーみたいなものだが、韓国も同じようなものを欲しがった。しかし、韓国には与えられなかった。

もともと朝鮮半島は文化的に進んだ地域だったのだが、中華秩序に安住しているうちに社会の進展が妨げられ、明治維新期までに取り返しがつかないほどの差がついていた。同じ東洋圏の日本は世界屈指の列強国となって行くのだが、朝鮮半島は滅びつつある清のそのまた属国という社会的地位に甘んじなければならなかった。

その惨めな韓国が唯一武力で外国から勝ち取ったもの、それが竹島なのだ。イスンマン大統領が一方的に漁業管轄権を主張し、漁民に発砲したりした。つまり、竹島を見せびらかすことで「戦勝国気分」を味わうことができる。逆に言えば、韓国はそれ以外の手段で戦争に勝つことがどんなことなのかが体験できない国なのだ。

終戦の日には他者にたいして寛容でありたいと思う。と、考えると韓国国会議員団の行動がとても哀しい意図を持っていることがわかる。竹島でどんなに力強く太極旗を降ったところで、韓国が日本に占領されていた歴史は変えられない。北朝鮮との間でどんなに経済的に優位に立っても、自分たちの歴史が誇れないのだ。

と、同時に日本にとっての竹島は靖国神社なのだということが分かる。外国が反対すればするほど靖国神社に行くことが「負けていないこと」に思えてくるのだ。しかし、靖国神社に参拝したからといって戦争に勝ったことにはならない。外国から冷めた目で見ると、それは単に自分を騙そうとしているようにしか見えないのではないだろうか。