SBI証券のカスタマーサポートに電話がつながらないし連絡も取れない場合はブログやSNSでプレッシャーを掛けるのが早道

2025年5月21日以来アプリに接続できないと言う状況が続いていた。電話はつながらず、メールのやりとりも金子様と名前を間違えられるなどの混乱が続いていた。しかしこのブロクのURLを貼って送ったところ超特急で処理されアプリに入れるようになった。

ただしカスハラで訴えられないように最低限の注意は払ったほうがいい。事実を淡々と書きコミュニケーションを透明化する事が重要だ。電話もつながらず、メール連絡も滞り、挙句の果てに間違ったアカウントの状況を送ってくるのだ。顧客も最低限の自衛手段を持たなければならない。

詐欺対策で大胆な措置を打ち出したもののカスタマーサポートを充実させないSBI証券

SBI証券とNTTが提携したと言う話題が出ていた。住信SBIネット銀をNTTドコモが子会社化するということでストップ高だったそうだ。時事通信も資本・業務提携としている。だが「SBIは大丈夫なのか?」と思った。電話がつながらないのである。カスタマーサポートがオーバーフローしているらしい。投資資金を預けようか少し迷っている。サポート体制が不安で取引できなくなったら困るというのもあるが「そもそもちゃんと経営できているのかな」という気がする。

問題の発端は詐欺対策のようだ。IDとパスワードがあるとサイトにログインできてしまう。そこで勝手に中国の株を買われる被害が続発した。株価は大きく上がった後で売られてしまい値下がりしてしまう。結果的に顧客が損をする。その損を証券会社が保証しろとして問題になった。東洋経済オンラインが「ネット証券の資産が消える? 楽天、SBI、野村などで口座乗っ取り被害…手口と対策法は 巧妙化するフィッシング詐欺は「日本の甘さ」を狙ってくる」という記事を書いている。

そこでSBIは強硬策に出る。

FIDOと呼ばれる対策をしていないひとのスマホアプリをすべてログイン停止としてしまった。回復するためには電話をかけなければならないとメールでお知らせがきた。さらに」5月14日に「電話番号が間違っていました、19時まで時間を延長して対応しております」というお知らせが入っていた。この番号は公開されていないのでここに書くことは控えたい。

ところがこの電話番号に何回かけても電話がつながらないのだ。

電話は一向に繋がらなかった

何回に一回かはつながりかけるのだが「只今電話が大変込み合っています」としてガチャ切りされてしまう。携帯電話からかけているので待ち時間の電話代金をケチっているのだろう。

そこでメールでどこに電話をかければいいのか・ログインを回復するためにはどうすればいいのか?と問い合わせしてみた。これが2025年5月21日だった。ところがこれを書いている5月29日時点でも返信がなく更新した5月31日時点でも音信不通。さらに6月7日になっても電話は不通だった。

そこで電話の予約というページを見つけたのだが、30日の枠はすべて埋まっており、来週もすべてバツマークが付いていた。すべての電話が受けられない状況になっているようだ。

ただ株価アプリは普段使っていないのでPCから入れればいいやという気がする。こちらもFIDOとメール対応が必須になっているためスマホにアプリを導入した。おそらくはQRコードをスマホで読み込ませてパスワードを発行するようなシステムなんだろうと思う。5月31日から順次対応するという。アプリはインストールするだけではダメで登録も必要になっている。

  • さて、きちんとFIDO対応したしちゃんとログインできるよね

とは思う。

だが「本当にログインできるのか?」はやってみないとわからない。そして仮にログインできない場合はしばらくの間は全く取引ができなくなってしまうことが予想される。手持ちの資金を少し移すことを検討しているのだが、きちんとログインできることが確認できるまでは怖くて資金を移せない。NISAで寝かせているような人は「トランプ関税の影響でしばらく口座は見ない」という人もいると思う。おそらくFIDO対応のお知らせも見ておらず、気がついたらロックアウトされていたということも起こるはず。

5月31日にメッセージを確認したところ非常にわかりにくいメッセージが入っていた。要するに今まで通りで大丈夫ということになるのだが「スマホが変わった場合に認証は解除できませんってどういう意味だろう」という疑問は残る。

お知らせは、2025/5/27(火)時点でデバイス認証設定済みかつFIDO(スマホ認証)が設定済みのお客さまにお送りしています。
お客さまにおかれましては、デバイス認証、FIDO(スマホ認証)が設定済みとなっているため、2025/5/31(土)以降もこれまでと同様にログインいただけます。
なお、2025/5/30(金)以降、デバイス認証は解除できません。
また、登録メールアドレスが最新であることを改めてご確認くださいますよう、お願い申し上げます。

さらにこのような謎メッセージがある。確認期限までにご確認いただけない場合となっているがその確認期限が空欄になっているのだ。これを読まずに取引制限を食らう人も大勢出てくるだろうがしばらくはカスタマーサポートには連絡できないのではないか。

未確認」の重要なお知らせを確認期限までにご確認いただけない場合、一部または全部のお取引を制限させていただく場合がございます。その場合、メッセージ内容の確認・承諾等を行っていただき「確認済」の状態になることによりお取引の制限解除ができます。バックアップサイト、スマートフォンサイト、HYPER SBI等でお取引をされている場合、メッセージが「確認済」となった後に再ログインされることでお取引の制限が解除されます。

ここでふとNTTから資金を得たと言う話を見たため「実は資金が足りていなくてまともなカスタマーサポートが準備できるほどの金もなかったのではないか」と思ってしまったのだ。気の所為であることを望むが、おそらくスマホにもPCSにも入れないと言う人は増えてゆき、次第に騒ぎになるだろう。

回復フォームも機能不全

6月7日にアプリを見ると「電話認証の対象になっているからログインできない可能性がある」とかかれていた。一応電話はしてみたがWebサイトには入れるもののやはりアプリはブロックされており入れなかった。やはり予想した通りアプリの不具合に加え電話認証難民が出ているのではないかと思う。

6月12日になってやっとカスタマーサポートから連絡があった。顧客氏名を間違えているところからカスタマーサポートが事実上破綻していることがわかる。と同時にFIDO設定も電話番号登録も済ませている。

大変恐れながら、過去に株アプリにログインされたことがなく、FIDO認証の設定がなかったお客様口座に、セキュリティの観点から、株アプリにログインできないように当社側で制限をかけさせていただきました。制限の解除を希望される場合には、FIDO認証、または、電話番号認証の設定が必要となります。大変恐れながら、金子さまにおかれては、現在、デバイス認証のみの設定となっておりますので、誠にお手数ではございますが、いずれかの認証設定をお願いいたします。

一時解除停止というフォームが出来ていたので試してみた。口座番号、電話番号、メールアドレスを入れると

という表示が出て解除ができない。試しにアプリに戻ったところ「エラー」が出てログインできないと言う状況は続いている。

内容は

現在、お客様からのご依頼または当社判断により本アプリからのログインを制限しております。制限を解除していただくには、お手数ですがカスタマーサービスまでご連絡ください。

というもの。

SBIも慌てて解決しようとしているのだろうが、システム検証まで間に合っていないのだろう。混乱状態は続いているようだ。

最終手段としてこの記事のURLを貼ってみる

ということで最終手段としてこのブログのURLを貼り「アカウント名を間違えていますよ」と送ってみた。ようやく正しくアカウントを認識してもらえたようだ。フォームの設定ではアカウントロックの対象になっていないと出ていたがこれは誤りでアカウントはロック対象になっていた。

お客さまの口座状況を確認したところ、FIDO認証の設定が確認できましたので、株アプリのログイン抑止は解除させていただきました。

お客さまにお手数をおかけしまして大変恐縮ですが、今一度ログインをお試しくださいますようお願いいたします。

このたびは、当社からの回答において、お客さまのお名前に誤りがございましたことを深くお詫びいたします。誠に申し訳ございませんでした。

今後はこのようなことがございませんよう、より一層、確認を徹底して参る所存でございますので、何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。

確認したところアプリからのログインができるようになった。仮にこの記事に内容をまとめていなければまた何週間も待たされていたかもしれない。

キムタクする?

ついにSMAPの問題が「政治問題化」した。背景にはブラック企業に対応に悩まされる労働者(学生含む)の増加があるようだ。芸能界にも労働組合があれば、SMAPの4人は「公開処刑」されることはなかっただろう。芸能界には小栗旬のように「映画をよくするためには労働組合が必要だ」という俳優もいるが「SMAP程のスターでも芸能事務所には逆らえないんだ」というのは、多くの実演家に負のメッセージを与えたことだろう。

kimutaku個々の実演家の地位が低いのは日本の芸能界が多階層化しているからだ。利権のある一次企業と実演家を押さえている二次企業が実務家を搾取する(という言い方が気に入らなければ「利権を配分しない」と言い換えてもよい)構造ができあがっている。実務家は分断されており、交渉力がない。

本来なら、実演家たちは協力し合って一次企業(テレビ局)や二次企業(芸能事務所)と配分の仕組みを交渉した方がよい。しかし、そうしたことは起こらない。「足抜け」する人が必ず出てくるからである。二次企業は「足抜け」した人にわずかな利権を与えることで、他の実務家に「裏切るとろくなことにならない」というシグナルを送る事ができるのである。

芸能新聞の報道が確かなら、木村拓哉のおかげで、二次産業(ジャニーズ事務所)は安泰だった。そこで足抜け行為のことを「キムタクする」と呼びたい。

「キムタクする」主因はライバル(この場合は中居正広)の存在だろう。ライバルに勝ちたいという「自由競争」の原理が働いてしまうのだ。これは競争者としては仕方がないことである。しかし「キムタク」行為にはいくつもの弊害がある。

「キムタク行為」が横行すると、小栗旬がいうように芸能界が実力本位にならない。同じようなことが、IT業界にも言える。プログラムの価値を生み出すのはプログラマだ。プログラマが優秀なら、業界自体の競争力は増すはずだ。

ところが、日本ではプログラマは最底辺に置かれている。時間に追われ、一方的な顧客の仕様変更や無理な納期の注文に悩まされる。賃金は抑えられ、生活すらままならないこともある。面白いプログラムを作るどころか、生きて行くのがやっとだ。

そればかりか、時間がなく新しい技能を勉強できないので、早くから陳腐化する。疲弊して使い捨てられてしまうのである。だからコンピュータサイエンスを学んだ優秀な技術者はプログラマなど目指さず、とりまとめ(SEなどと呼ばれる)になる。SEは調整しているだけなので、業界全体の競争力が増すことはない。

同じような現象はアニメにも言える。底辺でアニメを支える人たちは個人事業主として消費される運命にある。現場を経験してから、面白いアニメをプロデュースする側に回ることはない。そもそも優秀な人は使い捨てられることが分かっているのにアニメ産業など目指さないだろう。国は「クールジャパン」などと言っているが、その助成金は、一次産業かよくて二次産業の上の方で「山分け」されてしまうだけだ。担い手のいない産業に持続性はないが、業界が気にする様子はない。「夢を持った若者」が次々と入ってくるからだ。

「面白いものができない」くらいなら我慢できるかもしれない。「キムタク行為」の真の弊害は、業界全体の安全が損なわれてしまうという点にある。「キムタク行為」は産業全体を不安定化させるのである。

ココイチのビーフカツ問題で見たように、末端の食品流通業者は、仲間が安さを求めて産業廃棄物に手を出しても分からないところまで疲弊化してしまった。明日食べて行けないかもしれないのだから、倫理などを気にしていられないだろう。

多分、末端の流通業者たちはスーパーに競争を強いられているはずだ。協力して交渉力を増したり、生産性を上げることもできるはずだが、そのようなことは起こらない。お互いにライバルだからである。末端業者は共同して「不当に安い価格での納入はしない」と言えればよいが、必ず「キムタクする」業者が出てくるだろう。中期的に見れば「キムタク」を防ぐ事で、食品業界の安全が確保されるはずだが「キムタク」業者も生活がかかっている。

この文章を読むと「木村拓哉を誹謗中傷している」とか「キムタク業者を非難している」と不快に思う人がきっといるだろう。もちろんアーティストとしての木村さんを批判するつもりはないし、生活のためにがんばっている人を誹謗中傷するつもりもない。

この問題の一番深刻なケースでは「被害者であるはずの弱者」が「加害者」になってしまうことがある。それが軽井沢のバス事故だ。

バス業界も受注関係はないが多階層化している。最下層では国が決めている運賃では採算が取れないくらいの構造になっているようだ。

軽井沢の事故で加害者になったのは高齢のドライバーだ。年金では暮らして行けなかったのだろうし、大手のバス会社が雇ってくるはずもない。慣れない長距離大型バスの運転に手を出して十数名の学生を殺してしまった。バスの運転手が産業別の労働組合を作り「労働条件を守れ」と言っていればこんなことは起こらなかったはずだが、果たしてあのバスのドライバーにそんな選択肢があっただろうか。

この問題で「キムタクした」人を責めるべきだろうか。もちろんそうではないだろう。しかし、加害者になり命まで落とした原因はやはり無理な労働条件で働いてしまったことにある。それを防ぐには一人ひとりのドライバーが連帯する以外にはないのだ。

国の監督がないのが悪いと言う人や規制緩和が悪いという人もいる。しかし、残念ながら国が労働者の一人ひとりを守ってくれるわけではない。せいぜい世間の耳目を集める事件が起きた時だけ一斉調査を行ってお茶を濁すだけだろう。

お互いに競争関係にある実務家が連帯することは難しい。足抜け行為によりその場の優位性を確保する方が簡単だ。だから、一連の問題が即座に消えてなくなることはないだろう。多忙を極める芸能人やアニメーターに「労働組合を作れ」と言っても夢物語にしか聞こえないはずだ。

しかし、それでも、業界の価値を決めるのは実務家だという自覚を持つ事で、状況は少しずつ前進するはずだし、諦めたらそこでその業界は死んでしまうのだろう。