100円均一ショップで観葉植物の土を買った。ネットで調べると「100均の土は使わない方がよい」という話を多数見かける。本当のところはどうなのだろうか。
成分を見ると「ココピート」と堆肥を混ぜ合わせた土のようだ。赤玉土が入っているがごく少量。多分、100均の土を最大の欠点は、赤玉土に入っているだろう微量のミネラル成分が欠けているところなのではないかと思う。つまり、後から肥料を足してやることが前提になっているのだ。ココピートはピートモスと違って劣化による目詰まりは少ないそうだ。
ネットで調べるとココピートの原産地はスリランカだそうだ。輸入する際のトラブル(鉄くぎが入っていたり、塩害があったりする)が多数見つかった。多分もともとは産業ゴミ(つまりココヤシのゴミ)なのだろう。また有機質は酸度が高い可能性がある。一応、100均の土には酸度・塩分濃度に関する保証が書いてある。
今回植え替えたのはマダガスカルジャスミンとオリヅルランだ。マダガスカルジャスミンは10年選手なので扱いが雑になりがちだった。古土を使って植えていたのだが、土になじんでいない上に根に土が充満していない状態で半年放置されていた。そのような状態に比べると、100均の土は「まだ、まし」と言える。繊維質が根になじむので通気性はよくなるだろう。
またオリヅルランは持て余し気味で捨ててしまおうかというものだった。これは水苔でも育つほど丈夫なので土にはあまりこだわらなくても良さそうである。
土が余ったので余分な植木鉢にも入れた。ただし、使えるかどうかはオリヅルランなどの経過を見て判断したい。
ただし、どちらも肥料は必要そうなので、100均で観葉植物の肥料というものを買ってきた。コーヒー殻と紅茶殻でできているという怪しげなものだが、一応お守り代わりに蒔くことにした。繊細な植物には微量元素(マグネシウムなど)の補給が必要になるのだろう。また、酸度に弱い植物(タイム、ローズマリー、ラベンダーなど荒れ地で育つ植物)にはあまり使いたくない。また繊維質の土は乾燥には弱そうなので、素焼き鉢で外に置くというような使い道には向かなさそうである。最後にココピートは4〜5年でへたるそうなので、植え替えは必須だ。ただし、土を4年も放置するというのはなかなか考えにくい。
以上の特性をふまえると、100均の土はそこそこ使えそうである。植物繊維由来の土は軽いので持ち運びがラクな点はメリットと言えるだろうし、栄養を外から補給できるということはコントロールがラクということでもある。
いろいろ特性を考えると100均の土にも使い道はある。取り扱いが簡単そうなプラスティックの鉢も取り揃えているので、室内で気軽に観葉植物を育てるには悪い選択肢ではないのではないだろうか。
なお、100均には赤玉土や堆肥なども置いてある。これは小袋に入っており、ホームセンターなどと比べると単価が高いそうだ。しかし余った土を捨ててしまうよりも、少量買えた方が便利なこともあるかもしれない。六号鉢には2.2リットルの土が入るとされている。