このブログは趣味で書いているので、好きなことを書けばよい。だが、アクセス数目当てでコンテンツを開発するとなるとそうも行かない。ある程度作戦を立ててコンテンツを作らなければならないだろう。マーケティングに活かしたいならなおさらだ。さて、そのためにはどのようにすればよいのだろうか。
ここでは、ガーデニングについてのブログ用のキーワードマップを作ってみる。必要な技術はネットワーク図を書くツールと表計算ソフトだ。今回はCytoscapeとOpenOfficeを使った。
まず、いくつかの種になるキーワードを抜き出してGoogle Trendで調べてみる。例えば、ガーデニング、ハーブ、などである。これをGoogle Trendで検索すると関連キーワードが出てくる。芋づる式にキーワードが出てくるので、これをノートに書き出す。最後Open Office(もちろんExcelでも構わない)にワード,関連,ワードという形でまとめてゆく。最終的にCSVデータになる。これをCytoscapeにかけるとネットワーク図が作られる。プロセスは実に簡単である。Google Trendから直接CSVデータをエクスポートすることもできるのだが、今回はやらなかった。全ての用語を拾うと単語数は爆発的に増える。
リサーチの目的は表データを作った時点で半分ほど完了している。例えばガーデニングや庭などのトレンドは2004年をピークにして下がっている。一方、プランター、ベランダ、観葉植物、野菜などはトレンド化している。花を育てるよりも、実用的な野菜を育てることに関心が移っており、なおかつベランダやプランターなどに関心が向いているようだ。ガーデニングで玄関に寄せ植えを作ったりするのだが、これもダウントレンド傾向だ。代わりに人気が集まっているのは「玄関の風水」らしい。アパートの玄関は北側にあり日当りが悪く植物を育てることができないのかもしれない。
以外と植物の名前で検索する人は少ない。代わりに人気のあるワードは「レシピ、育て方」などの用事語である。つまり、ユーザーは(当たり前なのだが)用事を済ませるために検索をするわけだ。だから「リシマキア、バラ、キュウリ」などのワードで検索する人はそれほど多くないわけだ。バジルなどは育てるのは簡単なので、できた後どう料理するかが気になるのだろう。「レシピ」や「ソースの作り方」などの用事語が重要なのだ。
ということで、発見もある。例えば日陰の庭を持て余している人は多いらしい。またむき出しの地面をどうにかして植えたいという人も多いのだろう。グランドカバーという言葉がある。これも用事語の一つだ。それに付随して、クリーピングタイムとかリシマキアなどというグランドカバープランツが検索されている。スターになるワードもある。グランドカバープランツ界のスターはヒメワレダイソウである。リッピアとも呼ばれて育てるのが簡単にな割に強いとされている。
よくマーケティングの教科書に「人々の用事を満たすために」商品を開発せよなどと書いてあるのだが、実際に用事を見つけるのには手間がかかる。かつては高いお金を出してパネルとモデレータを雇って特別な部屋を借りてリサーチするのが一般的だった。しかし、現代ではある程度のリサーチであればGoogleで検索すればよいのである。もちろん、それまでにワードの蓄積があるだろうから、おおざっぱなトレンド把握以上のことができるだろう。逆に商品を目の前にして「次のフェアでどのように売り出そう」などと考えると、ユーザーの用事を見失うかもしれない。
このようなチャートはブレインストーミングの材料としても使えそうだ。もう、やっている人も多いかもしれないが。