SNSはソーシャルネットワーキングの略。SNSをうまく使うとその場にいなくても友達関係を維持できる。この友達関係を維持することを「ソーシャルネットワーキング」と呼んでいる。ITツールを使うことで、年賀状のやり取りをしなくても、昔の郷里の友達が今どこで何をしているのかが分かるようになった。中には何年も音沙汰がなかった人が見つかり交際が復活することもある。また、学校の友達と学校の外でもお話ができる。SNSを使うと場所を選ばずにいろいろな人とおつきあいができる。
SNSとはパソコンやスマートフォンを使っていつでもどこでもおつきあいが継続できるようにする道具のことである、ということになる。
黙っているとおつきあいにならないので何かを話す必要がある。SNSを使うようになったら、時々近況(今何をしているか)を報告するべきだ。年賀状のようにかしこまったことではなく、毎日のちょっとしたことを記録するとSNSを続けられるだろう。難しいことのように思えるが、友達とおしゃべりするのと同じことだ。
また、友達の近況を見るためには、接続するための住所を知らなければならない。この住所のことを「アカウント」と言っている。SNSを始めるためには、どんな道具を使っているかを知り、相手のアカウントを教えてもらう必要がある。
SNSには様々な種類がある。Facebook、Twitter、Lineなどが有名だ。パソコンでもできるがスマホを利用する人の方が多いようだ。それぞれの道具の使い方は異なっている。例えば、Twitterは自社のサービスをSNSとは定義していない。かしこまって発表するまでもない小さな考えをこまめに発表する道具だった。だが、使う人たちがおつきあいの道具として使うようになり、SNSの一つとして認識されることになった。Facebookはもともと大学生が近況を報告するために作られた。LINEは文字でのやり取りができる無料通話がもとになっている。他にもInstagramという写真を投稿できるSNSもある。多くの人が食べたものや行ったところを記録して友達に見せるのに使っている。
「友達関係を結ぶこと」にはいくつかの呼び名がある。FacebookやLINEでは友達申請と呼ぶ。一方、TwitterやInstagramは一方的にフォローすることになる。お互いがフォローしあったら友達申請と同じことになる。Facebookは実名が前提だが、LINE、Twitter、Instagramは実名である必要はないなど違いがある。
知っている友達だけでやり取りをしていると問題は起りそうにないのだが、いくつかの原因で問題が起ることがある。まず、宣伝の為に不特定多数の人を「友達」として接続することがある。また、顔が見えないことで感情のすれ違いが起ることも多い。さらに、大人の監視がないためにいじめが横行する可能性があることである。大人でもいじめに発展することがあるので、子供の場合には家族の人が使い方を教える必要がある。子供の方がスマホを使いこなしているからといって放置するのは危険だ。自宅で楽しむことが多いために「誰にも見られていない」気分になることが多いのだが、おつきあいにも礼儀があることを覚えておくべきだろう。
普通のソーシャルネットワーキング(つまりおつきあいのことだ)では、気まずくなったらそこに行かなければよい。関係は徐々になくなってゆくだろう。ところが、SNSは場所を選ばないので気まずくなっても関係を断ち切ることができない。それを防ぐために「ブロック」という拒絶する機能がついているものがある。しかし、ブロックされてしまうと人によっては突然拒絶されたように受け取ってしまうだろう。すると実生活で嫌がらせをする人が出てくる訳だ。
SNSは楽しく使えば便利におつきあいを楽しむことができる。中には知らない人と仲良くなれるチャンスもある。しかし、法律が追いついていないことも確かだ。ストーカー規制はメールだけを対象にしており、SNSによるつきまといには対応してくれないとのことである。早急な対応が求められる。それまでは、気をつけて使った方が良いかもしれない。