マイルドヤンキー(36%)
博報堂が「うちらの世界」である都市近郊や地方などに住む人たちに支持される価値観を調査し、おおよそ若者の1/3程度がヤンキーのような価値観を持っていると結論づけた。
こうした人々が可視化される背景にはショッピングモールの充実がある。
提唱者は、今までマーケティングは東京で発案され、必ずしも地方の実情を把握していないと考えている。マイルドヤンキーは、トレンド情報にはあまり関心を持たず「うちら」の保守的な価値観を大切にしている。
セグメントは外向・内向軸とITツールの利用頻度で4つに別れている。流行に敏感な(すなわち外向的な)人たちが30%を占める。つまり、マジョリティに当たる人たちのうち、ITツールを使わない(すなわちリアルでの結びつきを深め、トレンドに対してはやや保守的な人たち)が「マイルトヤンキー」にあたるものと推定できる。
Normcore(ノームコア)
Normal +Hardcore = 筋金入りの普通。アメリカのトレンド予測機関 K-HOLEが提案。トレンドがめまぐるしく変わる中、「あえて」普通を指向する価値観。
背景にはネットの登場がある。かつてはコミュニティが先にありそこでどのように目立つかということが課題だった。現在はバラバラの個人がいてコミュニティを見つけなければならない。趣味でコミュニティを細分化すると、究極的にはお互いの意思疎通は不可能になる。このソリューションとして提唱されたのが、Normcoreだと考えられる。
いわば「脱トレンド」というよりは「脱差別化」なのだが、ファッション業界ではこれを単純化して「トレンドの終焉」と理解しているようだ。K-HOLEの資料によると、定番指向とNormcoreは別の概念のようだが、実際に日本に流れてくることまでには、単純化された概念に変わるのかもしれない。2014年のトレンドは「ノームコアだ」やダサイのが格好いいという見方さえも広がっている。