ロンドンの高層マンションで火災があった。日本ではタワーマンションだと伝えられたりしたのだが、伝わらなかったこともある。実はこのマンションはスラム対策だったのだ。
BBCは公営とだけ伝えており、このマンションの社会的な問題については一切触れていない。普段はNHKのニュースのバックアップにBBCのニュースを使ったりしているのだが、今回は逆だ。つまり、どの国にも外国には伝えたくない問題があり、意図するかどうかは別にして「隠蔽」が起きてしまうのである。
Wikipediaにはランカスター・ウエスト・エステートについての項目がある。もともとは近隣スラム対策として1967年に構想されて1970年代に完成した。当初の問題はドラッグだったが、のちに拳銃事件が起こるようになったとのことである。さらに人種間の緊張も増していった。
最近になって階層が行われていたそうなのだが、これが却って状況を悪化させた可能性があるとのことである。だが、BBCは次のように伝えている。
建物を管理するケンジントン・チェルシー地区の行政事務所によると、タワー棟は24階建てで120戸が入っている。1974年竣工で、2年間にわたる予算1000万ポンドの大規模修繕を昨年終えたばかり。外装や全館共通の暖房システムを新しくしたという。
日本のタワーマンションでは一室に回った火が全体に燃え広がるということはないそうで、この大規模修繕も十分でなかったのは明白だろう。外装を変えたということだが、これが可燃性だったために全体に火が回ったということまではわかっている。